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第77話:余裕のない男より余裕のある男が好き!

広告のテクニックと関係なさそうなタイトルで「???」とお感じになったかもしれませんが、今回のコラムは、「余白」について考えます。
「余裕」と「余白」。デザインの視点からこの二つはものの見事にリンクしています。ぜひ、最後までお読みください。

モノの充足とデザイン

昔と違って世の中にはモノがあふれ、欲しいものはほぼ手に入る時代です。例えば、洋服。以前は洋品店、百貨店、スーパーなどで手に入れていたのですが、今ではセレクトショップ、ネット通販、リサイクルショップ、あるいはフリーマーケットなど多くの場所、空間で手に入るようになりました。

ましてや国内だけでなく外国からも手軽に手に入ります。そうなると、消費者の目はどんどん肥えていきます。しかも、モノが大量にあふれているだけに素材や機能以外にその価値を見出すようになっていきます。

見た目の美しさや作り手の思い、ストーリー、それに言葉の響きなどイメージでモノを選ぶようになりました。つまり、それは心の豊かさを象徴しているのですね。実は余裕、余白はこの心の豊かさと大きく関係しています。まずは、次の新聞広告の事例をごらんください。

ある会で、「AタイプとBタイプのどちらがイメージ良いですか?」と質問しました。するとすべてのメンバーがBタイプと答えました。それはなぜですか?とさらに質問をすると「何となく感じがいい」との答え。

その理由を明確には答えられなくても、この

「何となく」

がモノを選ぶ際に大きな要素を占めているのです。「何となく!」という要素こそ感情で選ぶ人間の内面を最も象徴している言葉だからです。

そこで、デザインに関わる者としてなぜB タイプが良いと感じたのか?その答えは

余白

にあります。では、なぜ余白が人の心に良い影響を与えるのか、ここにもっと迫ってみましょう。

余裕(余白)はあえて作る

Aタイプは見た瞬間に、文字がぎっしり埋まっていてどうも見づらいのです。このぎっしり感があると人はどうも拒否反応を示しがちです。見ていて疲れる、理解しにくい、自分の必要とする情報がわかりにくい…こんな状態になるんですね。

これは、私たちの日常にも当てはまります。人間はいつも時間や金銭、仕事に余裕がないと、思考の幅が狭くなり間違った判断をしがちです。目先のことに追われてしまうのですね。

いつも時間に追われている人には仕事を頼みにくいものです。するとせっかくのチャンスを逃してしまう。

一方、時間や金銭的に余裕があると、じっくり考えられる、多面的な物の見方、行動ができるようになります。

この観点から、ずいぶん私自身も「時間がない」を連発していたように思います。要は“要領が悪い”という話です。では、どういう人が余白の人生を送れるのか?そこには

時間を買う

という視点が必要です。余裕のある人は自分のフィールドをしっかり定め、不得意なこと、周りの人の方が明らかに優れていると思えることは他人に委ねるという行動をしているのです。

かく言う私自身は、職人気質な部分があり何でも自分でやってしまう傾向が強かった。まだ、それが抜け切っていない部分が多いのですが、少しでもこの感覚を身に付けたいと思うこの頃です。

さて、デザイン上の「余白」ですが、これはあえて作らなければ始まりません。

時間もあえて作らなければ、強引に組み込まなければ自然と産まれてはきませんよね。それと同じことです。

強弱の道はローマに通じる

では、どうしたら余裕や余白は作れるのでしょう。それは、

強弱を持たせる

に尽きます。どの情報をもっとも伝えたいのか、その順番を決めるのです。

次の画像をごらんください。鹿児島の老舗ホテルの新聞広告です。余白を思いっ切り確保しています。これを見た瞬間、得も言われぬ「心地よさ」を感じました。

すべての情報を等しく扱おうとするからこちらの意図が伝わらなくなるのです。情報を大中小に分けて強弱をつけていくのです。つまり、一番伝えたいことを大きく、その次を中くらいで、そして補助的な情報は小さく

のスタンスです。ところが、世の中にはあれもこれも載せたいとばかりに、等しく載せるから「この広告は何を言いたいのか」がわからず、最後まで読んでもらえないのです。

この強弱のつけ方をもう少し突っ込んでお話しすると強弱をつけることによって、

情報が多いなという印象を和らげられる

のです。先ほど例示したAパターン、Bパターンの広告の文章量、その差はわずか15%ほどです。でも、なぜかAパターンの方がやたらと文章量を多く感じてしまう。これこそが強弱と密接に関係しています。要は、

文章量が多いと感じさせない

工夫が大事なのです。

さて、話は変わりますが、私は青年時代歌手になりたくて家出寸前までいった経験があります。その夢は結局かないませんでしたが、今では趣味の範囲で周りから拍手をもらう立場です。

そこで、皆さんからとても心に響く!という評価をいただくのですが、その要因にこの強弱が関わっているように思います。時にやさしく語り掛けるように歌い、時に迫るように力強く歌う。このメリハリが人の心を動かすのでは?と自分自身分析しています。

さて、今回のコラムいかがだったでしょうか?広告に限らず私たちの生活と密接な関わりのある「余裕」「余白」その肝は「強弱」にありました。

皆さんも今後、プレゼンする立場になった際は、この強弱を意識して取り組んでみてください。マンプロもお役に立ちます。

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