今日のコラムのテーマは、
です。これ、れっきとしたラーメン。先頃、新聞やテレビ、あるいはネット上で話題になったのでご存知の方も多いと思います。私が最初見たときの印象は、ド派手なデザイン、厨二病(中二病)なる意味不明な言語で
「なんや訳の分からん、得体のしれない商品」
というものでした。しかし、これがクラウドファンディングで目標金額の10倍を集めたというから驚きです。当初の目標(応援購入)金額300,000円に対して集まったのが3,000,000円以上。実に830人が購入者となりました。
もともとこのメーカーは大正5年創業の鹿児島の会社で、鹿児島ラーメンの魅力を知ってもらうために始めたプロジェクトだそうです。成分表示や、味の説明が厨二っぽくしてあります。ちなみにこの厨二病とは「いかにも思春期らしいと感じさせる言動を生じさせる要因、またそういう言動をする人を揶揄していう俗語」と解説されています。
まあ、商品名や食べ方の説明などがふざけてますね。思いっ切り悪乗りしています。おちょくってます。商品は「魔法陣味」「不死鳥味」「豚骨のテーゼ味」の3種類あるようです。裏の説明文を見ると
製造所:(生贄)秘密結社クリーキ → 麺の製造元は株式会社栗木商店
(エーテル)壱バーン食品旅団 → スープは一番食品株式会社。
(世界樹)丸弐号機 → わさび顆粒は丸二株式会社
販売者:イーシ=マハルショク・ヒーン 秘密結社 → イシマル食品株式会社
おいしい召し上がり方
①くくく…450mlの聖水をロンギヌスの鍋で沸騰させ、生贄を捧げ、3分の刻を待つのだ。
②生贄がほぐれたら、魔界の黒炎を封印し、エーテルの混沌を加えよ・・・・・
とまあ、こういう感じで延々と続きます。(ちなみに品質表示法の関係で、正式なパッケージと二段構えになっています。)
それにしても実にふざけてますね。しかし、これに反応する若者(いや、若者だけじゃない)がいるということです。このネットの時代ならではの圧倒的なスピードで口コミを拡げてくれるのです。これ考えてみたらすごいチャンスですね。
に人は反応する生き物です。そしてまた、その当事者は「人がまだ知らないこと」を誰かに伝えたくなる、自慢したくなる生き物でもあります。
これから商品やサービスをヒットさせたいと願うなら、こうした仕掛けも有効です。ましてや、今コロナ禍の中気分がうっ屈した時期ならなおさらのことです。今回ファンディングに参加した人たちは将来にわたって定期購入者となり、インフルエンサーとなってくれる可能性があります。また、そうなるようにメーカーも虎視眈々と狙っていることでしょう。
考えただけでもワクワクしませんか?皆さんも仕掛ける側に回ってみたいと思いませんか?