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第25話:妄想力を暴走させよう

私の尊敬する経営者に郷土鹿児島が産んだ稲盛和夫さんがいらっしゃいます。稲盛さんの言葉に

「夢見る夢男」

というのがあります。いつも夢みたいなことばっかり考えている人ということを指してのことでしょうが、私はこの言葉が大好きです。(もっとも私の場合は夢だけ見て実行が足りないことを自覚していますが…)

夢には人を元気に、そして勇気を奮い立たせる力があるようです。そこで今回は夢と密接なつながりがある「妄想力」について考えてみたいと思います。

 

創造力の前に想像力がある

AIをはじめ、ITツールなどさまざまな機器に囲まれている現代人。こうした時代にあって企業や社会から要求されるのは創造力、新しいものを生み出すクリエイティブ力です。

しかし、そのクリエイティブな能力の前提として私は想像力を挙げます。想像力が発揮されて初めて創造力につながる。私はそこをさらに一歩踏み込み「妄想力(空想力)」と定義しています。

妄想症は、根拠のない極端な疑い深さまたは不信を意味する精神医学領域の言葉で、いい意味では使われていません。しかし、「夢を描く能力・実現させる能力」「未来のことに思いを馳せる能力」という意味の妄想力には魅力があります。

「こんなことをしたら喜ばれるのでは?」
「こんな不便を抱えているのでは?」
「こんなことを実現したら世の中変わるのでは?」

ある一種の荒唐無稽な構想が積み重なることによって一歩ずつ実現への道を歩み始めます。つまり、着眼大局、着手小局の境地ですね。

人間が月や火星に行くといった妄想も昔なら「バカみたいなことを考えるな」と一蹴されていたわけですが、今では誰もが不思議に思いません。まずは妄想から始まるのです。

 

検索はするな

ところが今この空想力を阻害しているツールがあります。それが

「スマホ」

です。確かに情報を得るためのツールとしてこんなに便利なものはありません。私なども随分とお世話になっています。しかし、スマホは自分の頭で考えるという行為を奪ってしまう危険性があります。一種の答え(みたいなもの)が用意されているので、考えなくてもいいわけです。

このスマホ依存症と関係してくるかもしれませんが、文明の利器に囲まれてしまった人間は動物的勘が鈍っているのではないかという指摘があります。スマホに答えを求めるのではなく、あくまでも自分の頭の中で答えを探し、確認の意味でスマホを使うことです。

例えば、最近頻繁に起こる大雨災害。この情報に接した時、私たちはがけ崩れや、家が水浸しになるところまでは想像できます。

でも、その避難所でどのような困難が待っているかまではなかなか想像しません。断水になったとき、トイレが流せない(ウンチがてんこ盛りで半端ない悪臭が漂う)、おなかの具合が悪くてもトイレに行けず病気を呼び起こす、隣の人との間隔が狭いのでストレスが極度に高まるといったところまでは想像できないのです。人間は自分が経験したことのないことに関しては想像力が働きにくいのですね。

 

画期的なアイデアは「組み合わせ」で生まれる

そうした特性を持つ人間の想像力ですが、かねてからあれこれ空想をふくらませる傾向のある人は非常事態に強いのと同時に優れたアイデアに結び付けることにも長けているように思います。

画期的なアイデアは特殊な能力を持った人だけが作れるものと考える人が多いようですが、決してそんなことはありません。アイデアを生み出せる人は「組み合わせ力」に優れている人です。

数多くの発想法がありますが、世の中ほとんどのものが異質のものを足したり引いたり、掛け合わせてみるという組み合わせからできているように思います。スマホも電話機とコンピュータを組み合わせたようなものです。

また、アイデアを生み出すためには

アウトプットの機会を増やす!

も重要です。どうしても自分のアイデアに自信が持てないため発信しないケースが多いです。しかし、発信してこそ客観的に見ることができるようになります。

さらに、紙に書いたうえでアウトプットすると、さらに客観視できます。これはと思ったアイデアもいったん言語化することです。これによって足りないところに気づけるようになります。

 

ストーリー仕立てで発想が拡がる

言語化するに加えストーリー仕立てにすることをお勧めします。まったく関係のないもの同士を組み合わせて一種の物語、小説を作るのです。

例えとして、車とハーモニカを題材に選びます。ハーモニカ大好きな少年が演奏するだけで車がどこにでも好きなところに連れて行ってくれる、シャンソンを吹くとフランスのシャンゼリゼ通り、ラテンを吹くと南米の国へ。世界各国の地で出会った人と音楽でつながり、やがて世界平和が訪れる。こうした空想を短い物語形式にします。

一見何の発想も湧いてこなさそうですが、あらかじめ世界の音楽を聴けるオーディオシステムを装備した車。これなら横浜のベイブリッジでデートするカップルにピッタリの車になるかもしれません。まったく馬鹿げた発想ですが、この物語をらせん階段上につなげていくことによって思いもかけないアイデアにたどり着くわけです。

さまざまなキャラクターが登場する物語にすることで、わくわく、面白い展開がどんどん広がります。皆さんの企業でもこうした展開が可能です。例えあなた自身が平凡と思えている商品やサービスでも物語を付加することでがぜん輝く商品となってきます。

創業者、開発者、社員それぞれの思い。またそれぞれは何らかのこだわりや特徴を持った立派なキャラクターです。その登場人物たちが途中で挫折しそうになったできごとや批判、トラブル、数々の試練を物語にするのです。

そうすることで何だか素晴らしいドラマに見えてきます。平凡な商品でも物語風にすれば輝いて見えるのです。皆さんの周りにそうしたものが眠っていませんか?きっとあるはずです。そうでなければ、そもそもあなたの企業は存続していないはずですから…。

マンプロもあなたの企業のドラマ作りのお手伝いをします。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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