何だか思わせぶりなタイトルとなってしまいました。(笑)このタイトルにニヤッとされた方、期待を裏切ってしまい申し訳ありません。いたって真面目な内容ですので悪しからず。
ここ最近、マスコミが政治家や芸能人などの発言の一部を切り取って巨大化、肥大化、誇張しているという話題をちょくちょく見聞きします。こうした影響力のある方の発言だけに、なお話題が拡散していく傾向がありますね。
ネット上では賛否両論、まあどちらかと言えば批判的な意見が多いのですが、これはメディア報道をどう読み解くかという観点から大局的に見ていかなければなりません。
メディア記事となるのは大抵が「少数のできごと」であって「多数のできごと」ではありません。いわゆる珍しいから記事になるのです。もちろん、世論調査の類は世相を捉えていると言えますが、しかし、それも質問の意図で結果は変わるわけです。
そこで、今回のコラムはこのメディアの「切り取り」と私たち自身の表現力アップを無理やり結びつけて考えることにしました。
この「切り取り」とは多少意味合いが異なりますが、世の中には言葉を縮めて表現する手法が盛んに用いられています。短縮言葉が当たり前すぎて、本来の言葉が何だったかわからないこともままあります。
例えば、リストラ、セクハラなどですね。正式な呼称は「リストラクチャリング」「セクシャルハラスメント」この言葉の本来の意味を知ればこれまで抱いていたイメージと多少違うことに気づかされます。
リストラは「首切り」みたいなイメージが付いていますが、本来は「事業の再構築」であって「首切り」が目的ではありません。
この他にも略語が飛び交っていますね。若者言葉に
「ムズい→難しい」
「キモい→気持ち悪い」
「ディスる→批判する」
「タピる→タピオカドリンクを飲む」
など難解な言葉が溢れています。この他にもタレントの名前を縮めて言うキムタク、ドリカム、キンコン、サンド、キンプリ、ブラマヨetc.
多種多様な短縮言葉が世の中を跋扈(ばっこ)しています。でも、これを単なる言葉遊びと批判するのではなく、この短い言葉でもしっかりコミュニケーションできることに目を向けたいものです。
さて、こうした略語でも通じるコミュニケーション。現代の忙しい時代に参考としない手はありません。今回のコラムの趣旨はなるだけ短い言葉でもキチンと伝わる言葉を編み出していきましょうというのがその趣旨です。理由は
だからです。2、30年前と比較して調査機関によってまちまちではありますが、私たちが受け取る情報量は20倍、50倍、100倍とも言われます。そういう時代だからこそ
なのです。長い説明を聞く時間、文章を読む時間が忙しい現代人にはないのです。
その刺さる言葉ですが、できることなら異なる要素を二つ組み合わせると判断しやすくなります。
そこで、マスコミの皆さんに提案です。
です。同じ論調ではなく真逆の要素を見出して表現する。このことで読者や視聴者は判断材料が増え、正しい選択ができるはずです。まあ、むろん読み手である私たちの方が深読みする責任があるのですが、そのような配慮をしていただけるとなおメディアへの信頼感も増すのではないでしょうか?(二つを組み合わせる手法については後述します。)
さて、自らのビジネスが社会からお客から選ばれるためには、まず
ひとつに絞り込む
オンリーワンを作る必要があることは誰もが認識していることですが、しかし、この自らの立ち位置を明確にする。が「言うは易く行うは難し」です。かく言う私は
に特化しています。この取り組みを始めて10数年になります。これを私自身の強みにしようとしています。こうした強みを発見していく方法として皆さんもよく目にされていると思いますが
というのがあります。縦軸と横軸に要素の異なる価値を設定し自らの立ち位置を見出していく手法です。
私は、テレビや新聞などのマスメディア、それに折り込み広告、看板、イベントなどさまざまな媒体・商品を総合的に扱う広告代理店や制作会社に対して「マンガ広告専門」を打ち出しました。さらに、図のように横軸に社会性という価値を置きました。
つまり、
公的な匂いのするマンガ広告専門会社
という位置づけです。
◆縦軸…マンガ広告専門(マンプロ)⇆総合広告取扱(他社)
◆横軸…NPO法人(マンプロ)⇆一般企業
こうすることで他社との差別化が図れると考えました。しかし、これにも弱点はあります。なぜならNPOにしたことで価格の優位性を発揮しにくい。つまり、「公的な匂いがするから安いのが当たり前」という感覚をお客に持たれることです。これを打破する努力が一方では必要です。
NPOは非営利団体とあるが、利益を上げるのは一般企業と何ら変わりない。いやむしろ利益追求をすべきという趣旨を徹底して認知させていく努力です。企業とNPOの違いをたった一つだけ挙げるとすれば
利益を分配するか、次への投資に回すか
これだけです。こうしたことを広く理解していただくことが弊社の今後の課題です。
さて、我が社のナンバーワンというポジショニングが設定できました。しかし、これでもダントツの存在とはなり得ません。強みとしてはまだ弱いです。なぜならマンガ広告という強みを持ったとしても誰しもがその必要性を感じてくれないからです。今すぐ必要と思ってもらえないのです。
ここで、もう一つ強みを付加することにしました。
です。パブリシティとは新聞・テレビなどのメディアの取材を受けるための活動を指します。自から「我が社はこんな会社でこんな強みがある」と訴えるよりメディアに報道してもらう方が、圧倒的に拡がり、スピード感があります。
弊社は、これまでメディアによる取材実績が支援した分も含めて50件近以上あります。この点についてはかなりの実績を積み重ねてきた自負があります。どういう情報だったら取材したいと思うか?など私なりにノウハウを蓄積してきました。この二つを組み合わせ自社紹介する言葉が
というコンセプトです。この二つの言葉を組み合わせたことでより魅力的に感じられませんか?また、この二つを組み合わせる際に気をつけたいことがあります。
それは、異なる価値を縦軸と横軸に置くということです。同じような価値では強みとして感じられません。
それともう一点。自分の強みを表現する言葉をできればコンパクトに
にしましょう。できるだけ言葉を削ぎ落し、それでも理解のできる表現にしていくことが肝心です。
ぜひそうした観点から文章の構成を再点検なさってみてはいかがでしょうか?
さて、今回のコラム、最後までお読みいただきありがとうございました。マンガプロジェクト鹿児島では皆様からのご相談にも気軽にお答えしえおります。遠慮なくお問い合わせください。
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