人間は思考の動物とよく言われますが、これを端的に表している質問です。皆さんはどのようにお答えになりますか?
ほとんどの方が「頭」「お腹」「心」とお答えになります。
このいずれも当たっている、とも言えるし当っていないとも言えます。
しかし、私がたどり着いた答えは
です。確かに考える場所は頭、心、お腹なのかもしれませんが、人間はすべての考えをコトバに置き換えない限りコミュニケーションできません。そう考えると言葉は
機能とも言えます。自分の考えたアイデアや解決策、あるいは意見など考えたことを言葉に置き換えているのです。
しかし、この言葉が何となく使われている、深く考えずに無造作に使われている、そういうシーンがあまりにも多いように感じます。まあ、忙しい現代。ある面やむを得ないのではあるのですが・・・
先だって街中を走っていると鹿児島市の指定清掃車が前を走っていました。そこにあったのが
という文字。う~ん、どういう意味でつけたんだろう…とツッコミを入れたくなりました。
「まごころという言葉は響きがいいからこれにしとこうか」
という軽いノリで・・・
真偽のほどはわかりませんが、この標語を目にした後続のドライバーが
「おー、まごころで収集してるのか、感心だなぁ」
と思ってくれる人がどれぐらいいるでしょうか?まあ、そんな奇特な人はいないでしょうね。
こういう場合はどのような標語をつければいいのでしょうか?
というのはあまりにも当たり前すぎるのです。どこの誰でも使っていそうだから完璧に雑踏の中に埋もれてしまうのです。
こういう時は
を利用しましょう。エッ!何それ、と思わせる言葉です。極端な例ですが、
まごころ収集って何だろうと考えながら走ってます!
ゴミ収集の後は気持ちがいいです
ゴミ収集の後のメシはうまい
このように見た人に「ツッコミ」を入れてもらえるような言葉にするのも一つです。このギャップを活かす言葉の作り方、手法には逆説的、繰り返し、強い言葉と弱い言葉の対比など様々なものがありますが、これは次の機会に譲るとします。
言葉はその単語一つだけではなかなか表現しにくいものです。要は、この「まごころ」を構成する具体的な要素、行動で語ることです。これによって「まごころ」とはこういうものだと人が頭の中に描けるわけですね。言葉一つで人は喜んだり哀しんだり、勇気づけられたりするもの。大事に使って欲しいものです。