私が時々行くスーパーマーケットの日用品コーナーで見かけた陳列(ディスプレー)です。恐らくメーカー仕様なのかもしれませんが、一角のすべてを防虫剤関連で埋め尽くした秀逸な企画ですね。
こうした、関連する商品群でテーマ性を持たせた陳列は人の目を惹きます。買い気を誘います。そして衝動買いの可能性が拡がります。統一感のないバラバラな陳列ではなかなか人の目を引くことはできません。
人間の目は同じものを連続して見せられた時に意識がそちらに向います。これを象徴する事例として
「同じTシャツを着た軍団が10数人で繁華街を練り歩く」
「電柱に括りつけた立て続けの看板に見とれてしまう」
「同じコマーシャルが二回続けて流れると覚えてしまう」
「短い言葉で連呼されるといつしか覚える」
などがあります。周囲には迷惑がられることが多いのですが、選挙の際の名前の連呼。これは覚えてもらうためには必須だからいつまで経ってもやめられないんですね。
それほど集中投下した広告や行動は注目度が上がるのです。この手法を活かさない手はありません。どこのマーケットでもそうですが、ほとんどの陳列はジャンル別、素材別になされています。
夏関連商品でもソーメンは麺類コーナー、ワサビは香辛料のコーナー、つゆは調味料コーナー、食器は日用品コーナーなどですね。これをテーマ別に括ってみることでがぜん売り上げが増えた事例は山ほどあります。
「夏+アウトドア」
でくくった事例です。並べたのはキャンプ用品やバーベキューセットの他、虫よけスプレー、水着、トーチランプ、それに非常食など様々なジャンルを展示しました。このことにより衝動買いが発生し売り上げをグンと伸ばしました。
これが単にコーナー別に自分で選んで買ってね!というスタンスではお客に手間を取らせるだけで、しかも買い物の楽しみを与えることにつながりません。「テーマ性」を持たせる。いろんな職種、業態、立場に活かせそうです。