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漫画化家道コラム
第47話:ダジャレを商品開発に活かす

昔から周りのひんしゅくを買うことの多かった「おやじギャグ」「ダジャレ」。代表的なものとして

「布団がふっとんだ」
「英会話を習ってもえーかいわ」
「ダジャレを言うのはだれじゃ」
「委員長でいいんでちょうか」 etc.

 

誠に他愛がないと言えばそれまでです。しかし、このダジャレが多くのヒットネーミングを生んできたことも事実です。今回のコラムはヒット商品とダジャレの関係について考えます。

カンタン、覚えやすい

~バカバカしいけど記憶に残る~

おやじギャグ、ダジャレは特に女性陣あるいは若者から生きた化石として蔑視され、多くのオジサマ族は肩身の狭い思いをしてきました。

しかし、このダジャレは

使う場所

によってすごい大きな力を発揮します。「使う場所」、それは

 

ネーミング

 

の世界においてです。商品やサービス、あるいは人間そのもの(特にニックネームやペンネーム)においてヒットにつながることが良くあります。その事例は後ほどお伝えしますが、ダジャレそのものは冷ややかな目では見られるものの、どこか憎めない愛嬌があります。それは

小さな奥ゆかしい可笑しみを含んでいるからです。これはまさに心の潤滑油です。コロナ禍にあって人々の心の中にうっ屈したものを抱えていればこそユーモアこそが世の中を明るくしてくれます。そして、何より覚えやすいです。むずかしい文法や理論など存在せず、すぐ理解できるのが特徴です。

皆さんもどんどんダジャレを使いましょう。しかし、一つだけ条件があります。ウケを狙う、自分だけが悦に入っている。ではなかなか支持されません。スピーチの中でさりげなく使うことが肝腎です。

ヒット商品の多くがダジャレから

皆さんは「通勤快足」という商品をご存知でしょうか?もうかなり前のヒット商品ですが、かなり有名になりましたのでご存知の方も多いでしょう。男性をターゲットにしたソックス(抗菌防臭靴下)です。

もともとこの商品名は「フレッシュライフ」という名前でした。しかし、これを「通勤快足」に変えてから売り上げが30倍に伸びました。首都圏において通勤ラッシュにもまれた世のサラリーマンが、その爽快感に惹かれてこぞってこの靴下に群がりました。それほどネーミングには効果があるのです。

あと、福岡県に社員300名、売り上げ60億強の「筑水キャニコム」という中小企業があります。一般的には名前は通っていませんが、商品名を聞くと、

「あ~、聞いたことある」

という商品名の分野で有名な会社です。同社は運搬用機器を中心としたメーカーで、ユニークな名前の製品を連発しています。

 

◎三輪駆動静香
◎草刈機まさお
◎発電機搭載運搬車 伝導よしみ
◎芝耕作

芸能人の名前をもじったおやじギャグ満載です。この名前を聞いた途端ニヤッとする客の顔が浮かぶんじゃないでしょうか?

あと、鹿児島ゆかりのネーミングとしては「昆鰹プロジェクト」というのもありましたね。北海道稚内の「昆布」と鹿児島枕崎の「鰹」の縁結びを「婚活」になぞらえて企画されました。しかも縁結びの神様「出雲大社」で式まで挙げたのです。まさに立派なおやじギャグ。これには多くのマスコミが飛びつきました。

世のシニア族の皆さん、おやじギャグもっと胸を張って使いましょう。自信を持ちましょう。(笑)

さて、ネーミングに限らずこれからは「面白い!」がキーワードになってきます。それはあまりにも多くの情報が世の中にあふれすぎて

 

当たり前に反応しない

 

世の中になりました。真面目で直球で、どこでも誰でも使っていそうな言葉やイベント。これには反応してくれません。とにかく面白いことにしか注目してくれないのです。

といっても、誤解して欲しくないのですが、

「面白い」=「笑い」

ではありません。もっと深いものです。つまり、心動かされる要素、それはやりがいだったり、これまで誰もがやったことのないものだったり、あるいは社会に大きな影響を与えるもの、そうした要素すべてが含まれるものです。

 

若者の求人に役立つ

~面白いことを考える企業のイメージ形成~

ネーミングだけではなく、常に会社の中で

 

「面白い」

 

ことを考える社風の会社には笑顔が絶えません。新しいアイデアを考えるクセが根付いているものです。「面白い」ことには人間寝食を忘れて取り組むものです。これは大人になってからも同じこと。どうすれば面白くなるか!常に意識したいものです。

こうした社風づくりにはトップの姿勢が大きくものを言います。社内でボトムアップ式にアイデアを募集する会社の社員はイキイキ働いているものです。そうした社風に若者は自然と惹かれるのではないでしょうか?結果としてこれはリクルートに大きな効果をもたらしてくれます。面白い会社なればこそ、

個性を発揮できそう

と若者が期待してくれます。

 

就職に対する価値観が私の若い頃とはずいぶん変わってきたように思います。30~40年前は「大きい会社」「知名度のある会社」「歴史のある会社」「安定感のある会社」が優先されていたように思います。しかし、現在では

「風通しの良い会社」
「若者の意見に耳を傾けてくれる会社」
「笑いの絶えない会社」
「働き甲斐のある会社」
「好きなことにどんどん挑戦させてくれる会社」

こうしたことが評価される時代です。先に挙げた筑水キャニコムでは、商品名のみならずあらゆる部署にネーミングを活用しています。何も商品名やサービス名だけでなくても良いのです。「総務部」を「働き甲斐創出部」でもいいのです。とにかく社員の衆知を集めていく、そんな発想が望まれます。

 

さて、今回のコラムいかがだったでしょうか。「ダジャレ」「おやじギャグ」ぜひ皆さんも活用なさってください。マンプロもお手伝いします。

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