今回の漫画化家は見た!シリーズ、先日市内のデパート山形屋さんで行われた「北海道物産展」でのひとコマ。
民主主義国家に暮らす私たちは、よほどのことがない限り自由を脅かされることはありません。どんなに政府を批判しようが、悪口言おうが、また、HPやSNSで批判的なことを書こうが罰せられることはありません。(過激なことを書いたり行動したことでバッシングという形の罰は受けますが・・・)
しかし、そうは言っても社会には一定の暗黙のルールが存在しますので何から何まで自由というわけではありません。そういう意味で窮屈な思いをしておられる方、決まり事や制約、あるいは公的なところでは法律が存在します。
すべてが自由に事は運べない現実の中で、実に自由に表現していることに出くわしました。
先日まで行われていた北海道物産展で手に入れたパンフレットです。職業柄、こうしたものにすぐ手が出る性分ですが、その巧みさに恐れ入りました。北海道の職をテーマにしたパンフレットですが、すべてのページのキャッチコピーが
11文字で統一されています。
●海沿いに広がる眩い風景。
●ひと足伸ばして海へ山へ。
●海峡を見下ろす豊かな緑。
●風の向こうに奇跡の夜景。
●坂道の数だけ物語がある。
●海を渡って来た光の瞬き。
●星が語り継ぐ箱館の歴史。
モノの見事に11文字の中に収めています。ところで、皆さんは
Yahooニュースのタイトルが13文字だということご存知でしたか?
この13文字がルール化したことには訳があります。
それは人間が覚えられる、記憶に残りやすい量だということがベースとなっています。
北海道のキャッチコピーもこれと同じことですね。
それにしても、日本の文化は575をはじめとした俳句、短歌、川柳など一定の制約の中で
表現をしています。何もこれは文化だけではなくて、世の中のすべてが一定の制約条件の中で
どう自由表現を醸し出していくか?という思想につながっています。
そう考えれば、時間に限りがある、命に限りがある、資金に限りがある、資源に限りがある
だからこそ、頭を使う、ひねる、絞り出すといった行動につながるのでしょう。
あれがない、これがない、足りない・・・と嘆くのではなく、
これぞ妙味なのかもしれません。皆さんはいかがお考えになりますか?