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漫画化家道コラム
第74話: 2023年「ワタシ」をデザインしよう!(1)

私は昨年改めて「デザイン」について考えさせられることが多い年でした。漫画やイラストに関わっている人間だから当然と言えば当然なのかもしれませんが…。

ちなみに私が個人的にもっとも関心が高いのは「ファッション」。「コーディネートを楽しむ」ことにこだわっています。年中通して私はスーツを着ることはほとんどありません。というか持っていません。「ジャケット派」なのです。(ちなみに私の知人で白のシャツにニットタイ、それに黒のパンツで年中通している人がいますが、これはこれでカッコいい)

このジャケットにはこのシャツとパンツ。このパンツに合う靴下はこれ、帽子はこれという具合に組み合わせを楽しんでいます。実は、このファッションにこだわることと私の本業である広告の世界とは密接につながっています。

ファッションにこだわることで広告デザインのセンスも磨かれる。当たり前といえば当たり前ですね。それはともかく、今の時代「デザイン」が経営に大きな影響を与えるようになってきました。

◆商品パッケージを変えたら売り上げが2倍になった
◆リクルート用のブースをデザインしたら学生が集まるようになった
◆Webページのデザインを変えたらアクセス数が伸びた

こんな話を耳にしたことないですか?実はこんな事例が世の中にはゴロゴロ転がっているものです。そこで、今回と次回の2回にわたってあなた自身を、あなたの会社をデザインすることの効果について書きます。最後までお読みください。

デザインの根源

そもそもデザインとは何でしょうか?辞書をいろいろひも解いてみましたが一番しっくり来たのが

「美しさ」や「使いやすさ」などの狙いを実現するために創意工夫すること

でした。デザインにはそれこそ無数のジャンルがあります。ファッションデザイン、ヘアーデザイン、建築デザイン、インテリアデザイン、照明デザイン、広告デザイン、空間デザイン、グランドデザインetc.

この他にも、生き方や価値観に通ずる「ライフデザイン」、会社の方向性や計画を決める際に使われる「会社の方向性をデザインする」などもありますね。このように広く使われるようになってきました。

デザインの定義にあった「美しさ」ですが、これは人間の本能に直結しています。人間は本来「美しい」ものを追い求める習性を持っています。きれいな花と腐れてしまった花のどちらを選ぶか。それは言わずと知れたことですよね。また、何もこれは外観としての美しさだけではなく、心や表現など内面的なものも含みます。

私たちは、デザインを生活の中に取り入れているから心豊かに暮らしていけると言えます。

時代の価値観の変化

さて、そのデザインですが、私が創業した40年ほど前はあまり重視されていませんでした。というと誤解を受けそうですので、私個人にとって!ということにしておきます。当時、小規模企業が主な得意先だった私はよくこんな言葉を投げかけられていました。

印刷物はあなたに発注するのだからデザイン料はサービスしてよ

というものです。当時、見積書にデザイン料を計上すると「このデザイン料って何?」などと言われることが度々ありました。また、ある医療機関でロゴマークデザインの見積もり書を出す前に、

まずロゴをいくつか作ってきてごらん。気に入ったらお金払うから…

というものでした。私はそれこそ自分を否定されたようで丁重にお断りしたのですが、それが相手の逆鱗に触れてしまい、出入り禁止になってしまいました。(今思えばもっと別の言い方があったかな?とも思っていますが…)

それから時は流れ、最近ではデザインを重視する企業が増えてきました。それはモノや情報があふれる世の中になったからです。人間、さまざまなモノや情報洪水にさらされると何をどう選んでいいのかわからなくなってしまいます。

メーカーからその機能的な物をあれこれ説明されてもこんがらがってしまい頭がパンクしがちです。また、世界的に技術水準が向上し機能そのもので差別化することが困難になってきました。

そうしたことから、自分の好き嫌いで判断する。つまり商品の機能に加えて見た目やその商品ができた背景、物語を選択基準とするようになってきたのです。価値観の転換ですね。

デザインで課題を解決する

次にデザインの役割をもう少し深めてみましょう。デザインとは、

「美しさ」や「使いやすさ」などの狙いを実現するために創意工夫すること

と先ほど述べましたが、デザインそもそもの役割は

企業や個人の課題を解決するため

にあります。何一つ課題が存在しない人や企業などないと思いますが、デザインの真骨頂はここにあります。お菓子屋さんを事例に取り上げます。

最近、近くにライバル店ができて売り上げが落ちた。あるいは看板商品だったものが売れなくなった。などの課題が存在しているとします。

そもそも菓子店に限らずですが、どんな商品でも手に取り直接味わってもらわないことには何事もはじまりません。しかし、その商品を手に取る前に「美味しそう」「幸せな気分に浸れそう」というイメージを持ってもらわなければなりません。だからこそ外観、店内、接客等においてイメージを発信する必要があるわけです。

入りやすい雰囲気のために外観、看板を新しくする。甘い香りを漂わせる。商品のパッケージを変える。レイアウトを変えてみる。季節感を醸し出すためにディスプレイを施すなどのデザインをするわけです。

そうやって課題を解決していきます。

何もこれは物販だけの問題ではありません。機械製造業だって建設業だって新入社員のリクルートという側面からもいいイメージを自社に持ってもらうために、ユニフォームからホームページ、印刷物までデザインする必要があるわけです。

ネーミングがデザインの大半を占める

あと、付け加えるならもう一つお伝えしたいことがあります。それは

ネーミング

です。会社の名前や商品・サービスの名前です。一見、デザインとは無縁のようですが、実はこのネーミングがデザインに大きな影響を与えています。

その商品やサービスの特性をひと言で言い表せる名前と、そのイメージに合致するデザインを組み合わせることで莫大な力を発揮するのです。この二つを組み合わせると1+1が3にも4にもなっていきます。

ぜひ、皆さんにはこの一年、自分自身、自社の価値を見つめ直し、再定義して発信することに取り組んでみられてはいかがでしょう。

次回は、具体的にデザインをどのように展開するかについて考えます。次回もお楽しみに!

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