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第4話:名刺交換を実のあるものに

たかが名刺、されど名刺

ビジネスマンならだれでも持っている名刺、コミュニケーションを築く第一歩と言える名刺ですが、皆さんはこれにどれぐらい気を配っておられるでしょうか?会社が用意してくれたものにただ肩書と名前だけ…。これ実にもったいない話です。

私にはこんな体験があります。ある会合で名刺交換をした方から明くる朝、電話がかかってきました。「昨日帰ってからよくよくあなたの名刺を見たらとても興味を抱いたので、近々会えませんか?」というものでした。後日お会いすると「新規事業をスタートすることになった。しかし、我が社は広告・広報が弱い。力を貸して欲しい」と。

同社は、技術系の会社で、しかも下請け工事主体だったため、直販事業を展開したいという計画だったのです。それから、あれよあれよという間にキャラクター、パンフレット、車両、ホームページなどの仕事が次々と決まっていきました。

そのキッカケがたった一枚の名刺ですよ。では、その名刺とはどんなものだったのか?

売り上げが上がらず困っている社長を題材にした「マンガ名刺」です。たったそれだけです。お蔭さまでたった一枚の名刺で「ン百万円」の仕事を獲得できたのです。たかが名刺、されど名刺です。でも、ほとんどの人がありきたりの名刺しか作っていない。「なぜ、気の利いた名刺を作らないんですか?」と聞くと、「私の仕事の内容を本当に知ってもらえればいずれ良さに気づいてもらえるから…」というものです。しかし、その仕事内容を本当にわかってもらうにはどれだけの長い時間がかかるのでしょう。

・人は興味がないことはスルーする

私はこの経験を通じて「名刺」の威力をまざまざと感じました。ですからまずは名刺である程度こちらに興味を持ってもらう必要があると考えています。その理由は、

相手との距離感を縮めてくれる

からです。取引開始にいたるまでの時間を短縮してくれるのです。

マーケティングの基礎用語「AIDMA」は皆さんよくご存じですね。人間は「Attention注目」→「Interest興味」→「Desire欲求」→「Memory記憶」→「Action行動」という順で購入に至ります。いきなり購入に至ることはありません。この観点から見て名刺は「A注目」または「I興味」の役割に相当します。

つまり、名刺で最初の段階をクリアしやすいというわけです。あとは次の段階に移ればよい。ではなぜ短縮する必要があるのか?それは、現代人は忙しすぎるからです。

過去30年前と比べて10倍にも20倍にも膨れ上がった情報洪水の中、いちいちそれぞれの情報に気を取られていたらもう頭の中がパンクしてしまいます。だから人は関係ない!と思った瞬間スルーするのです。

まず、自分に興味を持ってもらう。そのために「名刺交換」は存在します。しかし、この興味を持ってもらうために工夫して作った名刺を配るだけでもまだ十分ではありません。

・相手の関心事に焦点を合わせる

名刺交換のパターンは、

「私は●●会社の●●●●です」
「どんなお仕事されているのですか?」
「●●という業界で●●という商品を扱っています」
「あ、そうですか。でも、きれいなデザインで目立つ名刺ですね」
「ええ、とても褒められるんですよ」
「そうですか・・・・・・」
「また、何かありましたらその時はよろしくお願いします」
「いえこちらこそ、よろしくお願いします」

はい、これで終わり。

ここに、圧倒的に不足していることがあります。この名刺交換をした後に話が展開していかないのです。確かに面白い名刺ではあっても、それが自分にどう関係するのか、自分にとってどういうメリットがあるのかが添えられていないため、相手の頭の中でつながりません。ですから

「ふ~ん」

で終わってしまっているのです。つまり、現実味がない、興味を持つまでに至らないのです。よく異業種交流会などでせっせと名刺を配って歩く人を見かけますが、これは非常に効率が悪い。もうひと味加えるべきなのです。そのもうひと味が

相手の困っていることに焦点を合わせる

です。相手の関心事と自分が提供できる技術、サービス、ノウハウを結びつけるのです。

・即座に提示する訓練を積む

私の仕事を例にとりましょう。相手が社員の確保に悩んでいるとします。そこで質問を投げかけます。

「どんな能力のどんなタイプの社員が欲しいのですか?」
「どういう打ち出し方をすれば応募が増えると思いますか?」
「現在の社員がお宅の会社を選んだ理由は何でしょう?」

などです。例えば自社の良いところを伝えきれていないとしましょう。そこで、これまでにうまく行った事例を提示します。他社の事例で構いません。

「社長のプライベートをあからさまにHPで公開したら就職説明会に大学生がたくさん来てくれた」
「全社員の似顔絵を公開したら反響があった」などです。すると相手が興味を持ってきます。

つまり、自分の仕事の内容、商品・サービスありきではなく、相手の問題解決につながるヒントを提示するのです。これは日頃から訓練していないととっさに提示はできません。しかし、この質問話法を会得するだけで営業の効率はグーンとアップします。特に法人向け営業にはお勧めです。

さて、あなたの会社では、名刺にひと工夫されているでしょうか?そしてまた、社員がお客の困りごとを聞き出すスキルを身に付けておられるでしょうか?あなたの企業の繁栄の手段としてお考えになることをお勧めします。

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